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後ろを向いて歩くのか、前を向いて歩くのか。

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不安や心配などに絡み取られている時、もしくは、怒りや後悔に絡み取られている時、それはまるで「後ろを向いて歩いている」ようなものです。目の前に広がるのが過去、背中の先に広がっているのが未来。

当然、後ろは見えないので怖いです。何が起こるか分からないし、何が待ち受けているかも分からない。そして眼前に広がるのは、もう終わってしまった過去。

見えているし、経験しているから、あぁあの時はこんなに大変じゃなかったのに。もしくは、あぁあの時もそうだった!そんな事をしている間に、後ろにある石につまづいたり、穴に落ちたり。

ほらやっぱり!!昔だったらそんなことなかったのに…、あの人はいつもこういうことする!となりがちです。どんどん怒りやら、不安やらの濃度が高まるばかり。

考えてみると、これかなり高度なウォーキングです(笑)後ろを向いて歩いてるんだから。ただ、こういう状態の時、自分が後ろ向きに歩いているなんて当然思いもしません。ということで…

第1段階

まずは後ろ向きウォーキングという高度な技を使っていることに気づくことが肝心です。当然、高度な技術を要しますので、体力を相当消耗しています。眠れないとか、疲れが取れないとか、頭痛や腰痛、何かしらの症状。つまり心身が疲れ果ててくるわけです。

もし、今、一日の中で不安や心配、怒りや後悔の時間が長いなぁと感じられるなら、後ろ向き歩きしてるかも!?と自分を疑ってみてください。

第2段階

一旦止まりましょう(笑)ただでさえ、高度な歩き方をして、中にはスピードもUPしている時があるので、先ず一旦止まってみましょうよ。

そうです、心を身体に戻すのです。身体は一生懸命バランスを取りながら後ろ向きに歩いています。でも心は過去ばかりを眺めて、見えない未来に不安を感じています。過去と未来を行ったり来たりで全然、今にいません。

ひとまず、止まりましょう。

とっても簡単です。3呼吸くらい自分の呼吸に丁寧に注目してみるんです。吸い始めから吸い終わり、吐き始めから吐き終わりまで。もし分かりにくいなら、両手をお腹にあてて、呼吸に伴う身体の動きを感じましょう。

私たちは過去の呼吸も、未来の呼吸もできません。できるのは今の呼吸だけ。まずは心を身体に戻して立ち止まるのです。

第3段階目

下を向きながらでも、ちゃんと目をあけて、ゆっくりと振り返ってみます。この第3段階目が一番重要です。

ゆっくりって言ってるのに、すぐにクルっと振り向こうとする人!ゆっくりです(笑)

ゆっくりです。じわじわと。振り返るのに疲れたなぁと思えば、休めばいいし、もしかしたら、心は振り返ろうとしているのに、身体が振り向くことに抵抗するかもしれません。その逆もあり得ます。

その時は無理に振り向かず、抵抗していることに気づきます。抵抗は問題ではありません。問題なのは、抵抗を無視して振り返る事に必死になってしまうことです。

20度振り返ったところで立ちすくんでしまったら、20度振り返った風景を確認してみてください。心も身体もその風景に慣れたら、また5度くらい動けばいい話です。無限に振り返り続けるわけではなく、180度振り返ればいいだけなので、慌てる必要は全くありません。

振り返ったという結果ではなく、振り返えるそのプロセスが大切なのです。

第4段階目

いよいよ前を向きました!ここまでこれば8割がた大丈夫です。大丈夫というのは自分で自分のハンドルを握っているということです。体調や心の動き、環境があなたのハンドルを操作しているのではなく、あなたにハンドルの操作権が戻ってきたのです。

こうなってくると振り回されることは、ぐ~んと減っていきます。自分が歩く前が見えているので、もう無駄につまづいたり、無駄に穴には落ちません。

でも、ここで気をつけて!

希望に溢れます。同時に理想がどんどん膨らみます。それは悪い事ではありません。悪い事ではありませんが、その理想に押しつぶされそうにならないか、その確認は大切なことです。

車の運転でも同じですよね。遠くばっかり見ててもダメだし、近くばかりを凝視していても危ないのと同じです。

まずは、ここで一呼吸。あわてない、あわてない。まずは今の自分を確認しましょう。どんな風になるのがいいのか、そのために、今何ができるのか。

第5段階

まずは小さく一歩踏み出してみます。大きくない方がいいです。小さければ、やばっ!って思った時に戻れるから(笑)なので、第4段階目の時の「今、何ができるのか」は重要です。絶対に失敗しない程度のことがおすすめです。

右足を出したら、左足を右足に合わせる。次に左足を出したら、左足に右足を合わせる。最初はそんな感じで自分の歩く感覚を掴んでください。もう前を向いたから大丈夫!となると…暴走しがちです(笑)運動する時だって最初にストレッチしますよね。それと同じです。

そして、ちょっとずつ視点を遠くに定め直して自分の方向性を確認したり、近くを眺めて、できることや、できたことを確認しながら歩きます。慣れてきたら、自然と歩幅も大きくなるかもしれません。

歩くのが疲れたなぁと思ったら立ち止まればいいのです。第3段階目で立ち止まることが身についていれば、立ち止まる事はもう怖くないはずです。それどころか、今自分がいる場所の景色や気づかなかったことに目が行くかもしれません。

先にある落とし穴に気づくかもしれません。でも大丈夫。もうちゃんと穴は見えています。穴をよけながら歩いても良いし、違う道を選ぶこともできます。

私たちは「未来の苦は回避できる」(ヨーガスートラ)のです。

 

 

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